JBS CHART

2020年のJ-GROOVE TOP100 後編

激動、と言うほかなかった2020年。辛い出来事も多かった分、音楽が持つ揺るがぬパワーの有り難さをあらためて意識した一年でした。JBSGROOVEでは、そんな2020年の名曲に感謝と敬意を示す意味でも、とりわけ活きの良いナンバー100曲を厳選。ランキング形式で一曲ずつ、ご紹介していきます。
(対象楽曲:主に2020年リリース作品。ただし、一部例外あり)

▼100位-51位の発表(前編)はこちら


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No.50 RUNG HYANG「Fall」
<夏の終わり>と彼女が歌い出した瞬間、寸分のズレもなく脳内に寂寞とした情景が広がる。R&Bへと本格的に傾倒した今、元より定評のあった緻密な雰囲気作りがこうも力を発揮するか、と感動しきり。

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No.49 Linus「BORDER」
昨年デビューしたばかりの注目株。日本語メインで織り上げられた歌詞や表情豊かなメロディラインからも分かる通り、J-POPの真髄を通過した、しかしグルーヴ宜しいジャパニーズR&Bに。

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No.48 ぷにぷに電機 & Shin Sakiura「empties」
夏場の室内を捉えた蒸し暑いアレンジが印象的。他方、ぷに電のボーカルはネット発アーティストに多い独特の”抜け”を持ち、楽曲とのパイプとして真新しい清涼感を運ぶ。

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No.47 KAHOH「CHERRY」
當山みれいと同じく、若年層へのアプローチが頼もしい新鋭。J-R&Bのマナーにも品行方正に対応した自身初のラブソングで、みずみずしいハイトーンボイスは彼女が10代のホープである最たる証左。

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No.46 Nao’ymt「Ghosts in the Light」
2020年の筆者にとって、Nao’ymtがコンスタントなリリースを実行したのはとても嬉しい誤算だった。この楽曲に至っては、持ち味である豪胆な押韻と荘厳たるスケールがピークに達し、大編小説さながらの奥行きを見せる。

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No.45 THE RAMPAGE from EXILE TRIBE「LIVIN’ IT UP」
そもそも、LDH×ニュージャックスウィングという図式は何ら珍しくない。しかしながら、盤石の布陣によってメロディとリズム、リリックの快活具合が突き抜けている以上、認めざるを得ないポジのエネルギーに溢れた名曲なのは事実。

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No.44 Ayumu Imazu「Lover」
オールドスクールな曲調もさることながら、バブルガムな雰囲気を残したテナーボイスの持ち主が意中の女性に翻弄される、という構図が何とも微笑ましくてグッとくる。2021年はぜひ、飛躍の年に。

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No.43 THREE1989「She is moonlight」
昨年リリースされた多種多様なシングル群は、彼らの有り余るモチベーションを味わうに十分だった。今回はそのうち、短夜を舞台にしたすこぶるロマンティックなスロウを選出。

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No.42 Nao Kodama × Kan Sano「コーヒー・シェイク」
シンガーの児玉奈央と、音楽プロデューサーとして名を馳せるKan Sanoのデュエット第二弾。前作「瀬戸際のマーマレード」に続き、熟年カップルさながらのツーカー感に夢心地。

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No.41 米津玄師「感電」
記録的なヒットとなったアルバム『STRAY SHEEP』のリード曲。刑事ドラマの主題歌とあって、不穏な旋律や颯爽としたホーンセクションを効果的に使用。そのファンキーなプロダクトはR&Bリスナーへの訴求力も高かった。

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No.40 NaNa「All For You」
「これだよこれ!」と快哉を叫ぶこと請け合いの艶やかなるPBR&B。Summer Walkerなど、気品とエロチシズムを兼ね備えた歌い手に目がない人は是非。

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No.39 SPENSR「LIPS」
ジャジーなピアノループに乗せ、カズキ_ウツミことSPENSRが飄々としたフロウをこなす。空間に馴染むミニマルな構成だが、その実は噛み締めるほどに野性的。

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No.38 yama「クリーム」
ネット発祥+覆面という、今年頻用されたヒットの方程式にぴたりと当てはまる彼女。「春を告げる」のような早口アップも捨てがたい。でも個人的には、メロウな境地を泳ぐスマートな歌声に突出した魅力を感じる。

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No.37 JUJU「STAYIN’ ALIVE」
「Hot Stuff」や「PLAYBACK」の系譜にあたる、天井知らずの躍動感が頼もしいアップ……なのだが、この楽曲においては金言だらけの歌詞に注目。<違う それはもがいてるんじゃなくて/”生きてる”っていうダンス>って、磯貝サイモン、天才か。

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No.36 MALIYA「All of My Youth」
若かりし時代に思いを馳せる淡さ全開のリリックに、普段のクールな佇まいとの好対照を見出さずにはいられない。それでいて、しっかりと気骨あるR&Bに仕上げているのがまた憎いところ。

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No.35 Lucky Kilimanjaro「太陽」
サビまでとサビからで印象がまるで変わる曲。ステイホームの反動なのか、トロピカルムードを引っ下げたアクティブな作風がとにかく眩しい。お家ディスコを標榜した昨年リリースの『HOUSE』が結果的に布石になっているのも乙だ。

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No.34 SIRUP「Need You Bad」
「Ready For You 」などの楽曲と並んで、EP作品『CIY』のR&Bファクターを担ったナンバー。テンポの良いキャッチーなフロウにも恐れ入るが、絶妙におセンチな横揺れ必至トラックを提供したSTUTSの偉業もしかと特記しておきたい。

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No.33 KWISEON「In Ma Crib (feat. KAY-ON)」
実弟であるラッパーのKAY-ONを迎えた好色ソング。慎ましく展開されるドリーミーな音色に加え、KWISEONの線の細いボーカルがLloydライクな洒脱さを発揮。

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No.32 FREAK「Mysterious Girlfriend」
各々のソロ活動も上々な九州を代表する4人組ボーカルグループ。本楽曲も収められた作品集『4-5-6』は、卓越した歌唱センスとブレのないサウンドワークを詰め込んだ、日本語R&Bの模範のごとき傑作。

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No.31 w-inds.「DoU」
橘慶太プロデュースによるトリッキーな構成が売りの横恋慕モノ。あどけない時代から彼らを知っている人であればあるほど、男の色気ムンムンの本作にはドキドキさせられるはず。なお、昨年5月に緒方龍一が脱退したため、彼にとっては事実上のラストシングルとなった。

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No.30 YELIKK「仮初」
余白を持たせた流麗なファルセットで魅了するYELIKKは、「FLIGHT LIGHT」などの楽曲で知られるYOHLUのメンバー。甘美に揺れる低刺激なネオソウルはなかなかの新感覚。

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No.29 藤井 風「へでもねーよ」
「青春病」と同時リリースされた配信シングル。どこまでもサイケデリックな構成といつにも増してエッジーにほとばしる方言の雨あられ。時代の寵児らしい、オンリーワンの意匠がここに。

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No.28 MYRRH「By the way」
シルキーな質感を誇るボーカルが麻薬のように身体をとろけさせるスロウジャム。彼女のような有力アーティストが掘り出せるのは現代の強みだが、あいにく昨年のリリースはこの一曲に留まった模様。

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No.27 SARA-J, FOFU & starRo「I Used To Be」
等身大の(ように聞こえる)怠惰を、やはりナチュラルに歌い上げるSARA-Jが安らかで白眉。休日のチルタイムはこの楽曲で捗らすべし。

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No.26 三浦大知「Nothing is All」
2020年1月発売のシングル「I’m Here」のカップリング。オルタナティブなトレンドも汲んだ温和しやかなトラックに無重力よろしく迫る歌声に触れ、彼のR&Bは常に孤高であることを再認識。

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