JBS CHART

2020年のJ-GROOVE TOP100 前編

激動、と言うほかなかった2020年。辛い出来事も多かった分、音楽が持つ揺るがぬパワーの有り難さをあらためて意識した一年でした。JBSGROOVEでは、そんな2020年の名曲に感謝と敬意を示す意味でも、とりわけ活きの良いナンバー100曲を厳選。ランキング形式で一曲ずつ、ご紹介していきます。
(対象楽曲:主に2020年リリース作品。ただし、一部例外あり)


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No.100 Grooveman Spot & Mahya「Minority Angel」
深海のごとく静謐でミステリアスなサウンドに癒される珠玉のスロウ。Mahyaの歌声が、デビューから20年経った今なお美しい曲線をキープしていることに感動を禁じ得ない。

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No.99 Mime「Upside Down」
夏の連続リリース最後を飾った、リゾート感満点のミドルダンサー。80年代への淡い憧憬に彩られた緩やかなトラックを、ボーカル・ひかりが華麗な調子で遊泳。

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No.98 JASMINE「Erase」
前年以上に活発なリリースを展開した、ご存知ジャパニーズR&Bの歌姫。傷心から抜け出せないもどかしさを、官能的なフェイクも用いた円熟たる歌唱で描き出す。

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No.97 NOA「TAXI feat. tofubeats」
アミューズによるバックアップのもとデビューを飾った20歳のSSW。共作したtofubeatsの影響か、所作の一つ一つがこざっぱりとしていて聴きやすい。

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No.96 DJ CHIN-NEN「Selling myself (feat. Ymagik)」
東京のクラブシーンを沸かせるベテランDJの痛快作。トラックの質は元より、Ymagikにボルテージを振り切らせ、誘惑的なディスコタイムを演出することの小粋さよ。

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No.95 Nulbarich「ASH feat. Vaundy」
藤井風らと共に昨年、各方面で注目を浴びたVaundyが客演。オントレンドなレトロビートと、サビで到来するシックな高揚感に釘付け必至。

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No.94 KIRA「Go to hell」
関西のおてんば娘が、果て知れぬメンヘラモードを好演。物騒なフレーズも、彼女にかかれば心地よい涼気に。

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No.93 TOM CROZAKI「Magic Word」
レペゼン栃木のシンガー。ギターのアルペジオが物憂げにたゆたう中、不安に駆られる人のためのポジティブな極意を歌う。今の時代、必ずや染みるR&B。

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No.92 SUKISHA & kojikoji「表情筋」
ユニークなタイトルに違わない微笑ましい詞世界は若手らしい感性の賜物。キュートな歌声を有するkojikojiに花を持たせるように、SUKISHAは主に低音でサポート。

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No.91 SAKI「イライラ」
まさか月経期を楽曲の主題に置くアーティストが出てくるとは夢にも思わなかった。しかも蓋を開けてみたら、チャーミングな発声を生かした軽快この上ないアシッドジャズで、まんまと一本取られた気分。

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No.90 三浦春馬「Night Diver」
アーティストとしての自覚を強く感じさせた、トロピカルなダンスチューン。サビで拍子が転換するマジカルな意匠は、三浦大知「COLORLESS」でも見られたそれ。昨夏に他界してしまったことが未だ悔やまれてならないが、本作の輝きが永遠に失われることはない。

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No.89 Chapman「Bypass」
コロナ禍で自由を奪われた東京の今を映し出すアーバンファンク。どことなく漂う閉塞的な雰囲気はSuchmosとの同時代性も感じさせる。アンニュイながらドライブ感を欠かさない歌声も美味。

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No.88 Skoop On Somebody,佐藤広大,笠原瑠斗,K E I_H A Y A S H I,LIL’J「Keep Calm And Carry On」
北海道のラジオ局、FM NORTH WAVEから誕生した濃密なコラボレーション作。ベテランのS.O.Sがさすがの腕っぷしを発揮する一方で、後進も持ち前のスキルを注いでソロパートを担当し、”Nice’n Slow”な出来栄えに。

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No.87 YONA YONA WEEKENDERS「R.M.T.T」
オーセンティックなソウルサウンドに、のっけから思わず笑みがこぼれる。砕けた言い回し、さらには「ラーメン食べたい」の略称であるというぶっ飛び系タイトルからも分かる通り、程よい楽観は彼らきってのトレードマーク。

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No.86 Rashel「Milky Way」
色香漂う”たおやかな所作”は、エスニック風趣のある本ナンバーでも健在。オルタナティブR&B界隈きってのスターになれるか、今年の活躍にも期待。

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No.85 向井太一「Ooh Baby」
開始数秒からセクシャルな雰囲気が充満しているものの、<君の分のパジャマを用意>する健気な側面からは、ただの行為ソングにはないプラトニックな愛情も見て取れるのが最大のミソ。

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No.84 Ochunism「anohi」
ブラックミュージックに限らず様々なジャンルを積極的に取り入れるこの6人組バンドは、2019年結成。暮れなずむ情景を想起させるメロディ、歌詞における泡沫的なフレーズと、物悲しいファクターで魅せる。

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No.83 植松陽介「電波ない」
チープな打ち込みに乗せて、「携帯の電波が入らない」ことをひたすらに歌うという珍妙コミックソング。確かな歌唱力とのギャップも含め、もはや彼にしか醸せない愛すべき世界観を確立。

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No.82 ALFRD「Personality」
切れ味の良い2ステップ、とだけで易々と片付けてはいけない。時代錯誤の価値観に対する恐ろしいほど真っ当なアンチテーゼと、それらを携えて強烈な傾斜から滑降していく歌唱スタイルたるや、非凡を通り越してもはや不可思議の衝撃。

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No.81 SHiNTA「Walking Night (feat. ALLI)」
ニュージャックスウィング特有の快活なリズム、可憐さにフォーカスを当てたALLIのボーカル、どちらも迷いのない爽やかさで天晴れな仕上がり。

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No.80 Kay「Weeken’ Love feat. Ysoultruth」
Chris Brown、Jeremihあたりが喜んで拵えそうな純フロア志向の求愛ソング。Ysoultruthの貫禄あるフェイク捌きにニヤリ。

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No.79 Guest room「ひとりよがり」
海沼みなみの哀感に満ちたボーカルが秀逸な4ピースバンド。収録EPでは大胆なサウンドアレンジが主体になっているものの、この楽曲を聴く限り、メロウなポテンシャルも十分。

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No.78 UNI-Qreatives「goodbye bad times (feat. issei)」
高品質なR&B作りに定評あるGalleriaの二人を筆頭としたクリエイターチーム。2019年の客演キング・isseiの上品な中音域が格を担うドラマティック・ミッド。

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No.77 大和田慧「Life」
大和田の朗らかなボーカルワーク、そして賛美歌的アプローチで聴き手の胸を躍らせるキーボードの調べが好作用。ピースフルな追い風を運ぶソウルナンバー。

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No.76 KAHOH & Yo-Sea「Rendezvous」
数々の名コラボレーションが実現した2020年。当代を代表する実力派二名による本作も例外ではなく、異なるタイプならではの化学反応で楽しませてくれる。プロデュースはMatt Cab。

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