JBSGROOVEが毎週お届けする新譜系レビュー&プレイリストプロジェクト、それが「JBSGROOVE WEEKLY」。日々リリースされる邦楽の中でとりわけグルーヴィーな、あるいは是が非でもチェックすべき楽曲を、JBSGROOVEならではの視点から厳選してご紹介します。また、プレイリストの内容をもとに、新着楽曲などをレビューでもピックアップ。週ごとにアップデートされるときめきと刺激をお楽しみください。
Apple Music版「JBSGROOVE WEEKLY」
<今週のピックアップ>
May J.「Rebellious」
ベストアルバム収録の「Garden (Lo-fi Edit)」でも好反応を見せたyahyel・篠田ミルとのコラボ作。迷いも臆さず吐露する内省的な内容でありながら、エアリーな歌唱や柔らかいシンセが後押しし、いつになく勇壮な展開が生まれている。連続リリースの第一弾ということで、後に続く作品にも期待大。
MORISAKI WIN「Fly with me」
大型旅客機「エアバスA380」に着想を得て制作したという、ハウス×アシッドジャズの軽やかなハイブリッド作。三浦大知のデビュー曲「Keep It Goin’ On」を思わせるみずみずしいコード進行、そして屈託を一切感じさせないハイトーンボイスの自由なアクションに心躍る出来。
City Cyndrome「いれもの」
https://youtu.be/-BOPej3XKBE
楽曲と映像のフュージョンで音楽性を構築するプロジェクトが始動。歌うのは、作家としても活動するMOMO”mocha”N.(mochA)。何かにつけてカテゴライズを強いる旧態依然とした世の中へ、あっけらかんとした言い回しで迫れるのは鋭いセンスを有する彼女だからこそ。U-Key zoneによるエレクトリックなサウンドも新時代の音として熱く響く。
ØMI「Give up」
新章を印象付けるEP『ANSWER… SHADOW』より、R&Bコンシャスな立ち回りが美しいスロウ。愛する人への執着を露わにする男の姿を、申し分のない色気でもって描き出すØMIの力量に感服。
Kanade「See you again」
2007年にシングル「Ring The Alarm」でメジャーデビューした女性シンガーKanadeが、長い沈黙を破って新曲をリリース。三連のリズムが心地よいゴスペルライクなバラードで、終盤には伸びやかなフェイクで見せ場もしっかりと提供。
KenCove「Guilt」
トラックメイキングやアートワークの制作にも取り組む新鋭アーティスト。控えめで、でも陰影のはっきりしたサウンドスケープ、ブレスを多めに含んだボーカルなど、空虚なモードの演出が秀逸。ロック寄りのアプローチも得意としているようだが、R&Bの表現もぜひ突き詰めていってほしいところ。