JBSGROOVEが毎週お届けする新譜系レビュー&プレイリストプロジェクト、それが「JBSGROOVE WEEKLY」。日々リリースされる邦楽の中でとりわけグルーヴィーな、あるいは是が非でもチェックすべき楽曲を、JBSGROOVEならではの視点から厳選してご紹介します。また、プレイリストの内容をもとに、新着楽曲などをレビューでもピックアップ。週ごとにアップデートされるときめきと刺激をお楽しみください。
Apple Music版「JBSGROOVE WEEKLY」
<今週のピックアップ>
FLEUR「(Not)friends [feat. Rikuto Nagira & Sala]」
キャリア初となるフルアルバムは、テクノポップの様相も見せる表題曲を筆頭に、チャレンジ精神旺盛な性分がダイレクトに感じ取れる充実作に。とりわけレーベルメイトのSalaが客演、lo-key designのプロデュースも担うRikuto Nagiraがトラックを提供した本作は、フロア志向のビート構造と涼しげな掛け合いに心が弾む”THE 2000年代スタイル”な逸品。
林 和希「Wow」
DOBERMAN INFINITYのボーカリストKAZUKIが間もなくリリースするソロアルバム『I』より、ライブではすでに披露されているビタースウィートなR&Bを。サウンドの装いだけでなく、レイドバックやフェイクといった技巧面にも並々ならぬ気合が感じられ、まさしく渾身の一曲といった印象。作詞作曲、果てはトラックメイキングまでこなせる有望株だけに、来るアルバムの濃厚さにも大いに期待できそう。
コ太朗 & こたろう「憐れなメロウ」
同じ名前で活動する二人の素朴でもの寂しいデュエット作。AOR特有の穏やかな音色と力の抜けたボーカルワークはみんな大好きキリンジの系譜。<「綺麗になったね」の数だけ汚れたよ」>の捨て台詞、さらにはエレキが出張る洒脱なアウトロによって、楽曲の持つ悲哀はいっそう余韻深いものになっていく。
MAZZEL「Fantasy」
BE:FIRSTの所属で知られるBMSGから新たに登場した8人組ダンスボーカルグループ。多彩に転がる音楽性を武器にしたクリエイティブなアティテュードはデビュー作のメインチューン「Vivid」を聴いても明らかだが、カップリングにあたる本作もスルー厳禁。Matt Cab、藤田織也、BBY NABEら実力あるアーティストがコライトした純現行仕様のR&Bにして、甘いフレーズの連発でグループの王子様的側面も盛り上げるという隙のなさが見事。