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大沢伸一プロデュースがさらに炸裂。bird 『MINDTRAVEL』をレビュー

大沢伸一によってその才能を見出され、1stアルバム『bird』が記録的ヒットを飛ばしたbirdの二作目。本作も、全曲のプロデュースを大沢伸一が担当。和製アシッド・ジャズの雛形を目指したような前作と比べるとやや挑戦的なスタンスで、従来の落ち着いたムードは保ちつつ、モロにジャミロクワイ・テイストの「マインドトラベル」や2ステップ万歳!な「マーメイド3000」といった飛び道具も意気揚々と披露。『bird』や同年夏にリリースした「LIFE feat. bird (MONDO GROSSO)」での確かな手応えあってか、もの凄くイキイキしてます、彼女。




大沢伸一の采配もこれまたいちいち神懸かっており、盟友TWIGYとのシニカルなコラボレーション「これが私の優しさです」、ブルージーなサウンドが緩急自在に取り巻く「CLAY」、ボサノバ調のアコースティック・サウンドが揺れる「二人の夜明け」と、中盤だけを取ってみてもこの豊富さ。birdとの奇跡的なフュージョンを満喫しつつ、尚かつそれを己の正攻法として毅然と提案しているのですから、黙って聴き浸るほかありません。一曲一曲の演奏時間が長めに設計されているのも、じっくりと煮込まれた世界観へ存分にトリップしてもらうための配慮なのかも。次作『極上ハイブリッド』からはbirdのセルフプロデュース期へと移行し、「4 PM」のようなのどかなバンドサウンドがより頭をもたげてくるので、本作までを一つのチャプターとして楽しむ人も多い印象。

bird 『MINDTRAVEL』
2000年11月22日発売
ソニー・ミュージックアソシエイテッドレコーズ

1. マインドトラベル
2. マーメイド3000
3. daydream
4. オアシス(アルバム・ヴァージョン)
5. 4 PM
6. これが私の優しさです
7. CLAY
8. 二人の夜明け
9. GAME(アルバム・ヴァージョン)
10. late summer breeze
11. 9月の想い
12. 桜

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