JBSGROOVEが毎週お届けする新譜系レビュー&プレイリストプロジェクト、それが「JBSGROOVE WEEKLY」。日々リリースされる邦楽の中でとりわけグルーヴィーな、あるいは是が非でもチェックすべき楽曲を、JBSGROOVEならではの視点から厳選してご紹介します。また、プレイリストの内容をもとに、新着楽曲などをレビューでもピックアップ。週ごとにアップデートされるときめきと刺激をお楽しみください。
Apple Music版「JBSGROOVE WEEKLY」
<今週のピックアップ>
清水翔太「Fallin」
理屈を超えて、狂おしく恋に落ちる様を描いたミディアムソング。ピアノとビートが牽引するミニマルなサウンドは、ヒップホップを音楽性のメインに敷いていた2010年代後半の彼を彷彿とさせる。おそらくは、自身のソウル愛を解き放った前作「Baby I love you so」とはまた違ったベクトルで回帰、再現をねらった一曲なのだと思う。BAD HOPからのリリック引用にも注目。
ボタニカルな暮らし。「Clap Clap」
6人体制で活動する東京発バンド、通称ボタくら。穏やかかつスタイリッシュな毛色を見せる演奏もさることながら、Vo.Siyoの自然体な歌唱が本作でもひときわキャッチーな存在感を見せつける。シティポップ然としながらも、良い意味での”いなたさ”が心を刺激するなんとも微笑ましい仕上がり。
ざきのすけ。「丸の内サディスティック」
フジテレビ系ドラマ『合理的にあり得ない』の主題歌でメジャーデビューを飾った北海道出身のシンガーソングライター。そのデビュー作「彼は誰どき」もダイナミックなポップチューンとして上々の出来栄えだが、今回はあえてカップリングの椎名林檎カヴァーを。ヒップホップやR&Bの解釈を交えながらロマンティックに織り成されるそれは、リスペクトとグルーヴ愛の結実にして、彼が持つセンスをもありありと証明する。
シロクロミーアキャット「LONLEY CRUISING」
「ART×POP×GROOVE」をコンセプトに掲げるAYAKAとSUGIYAMAによるユニット。スムースに刻まれるマイアミベースのリズムがとにかく魅力的で、無機質さを内包するAYAKAの歌声と合わさることでどこか浮世離れした不思議な質感が生まれている。