話題に事欠かなかった2022年の邦楽シーン。R&Bやシティポップ、ダンスボーカルといったグルーヴィーな歌もの方面においても例外ではなく、アーティスト渾身の活動によって大いに楽しみ、学ぶことができた一年であったように感じます。
今日は、そんな2022年に発表された数多の作品を振り返るべく、JBSGROOVEが対象とする幾千もの楽曲の中から独自に厳選した100曲をご紹介。なお、今年の記事ではランキング化を行わず、100曲すべてが順不同での配置となっています(ピックアップとしていくつかレビューを掲載)。
ニューイヤーを迎えてからも聴いていきたい、あるいはたくさんの人と共有したい”カッコイイ”楽曲ばかりです。記事の最後には紹介楽曲をまとめたプレイリストも用意しているので、ぜひあわせてお楽しみください。
JBSGROOVE選 2022年の100曲
001:SIRUP「Superpower」
アイリッシュ・ウイスキー「ジェムソン」への書き下ろし曲。彼のソウルフルな享楽性は”おいしいお酒を飲んで楽しむ”という本質的なパーティーコンセプトとともに、人との繋がりが希薄になりがちな現代の有り様へ軽快にコミット。その安心感たるや、無類。
002:松浦亜弥「Addicted」
003:RUNG HYANG「嫌いな人」
004:香取慎吾「Slow Jam」
005:FLEUR「Think About You (feat. Shin Sakiura)」
006:Crystal Kay「Love me」
007:Sincere & Sho Asano「I’ll Be」
2021年末に本格的に始動した兵庫県出身のR&B女性シンガー。今年も数多の歌姫が個性を振るいましたが、中でも彼女の美声はピカイチ。同じく今年のキーパーソンであったSho Asanoによる温和なトラックのもと、ナチュラルなメッセージをみずみずしくな放出。
008:XinU「合図 EYES 合図」
009:SonSon「All For You」
010:Da-iCE「DOSE」
昨年レコード大賞を受賞し、乗りに乗るままリリースしたEP『REVERSi』のリード曲。気骨ある向上促進ソングはすっかり彼らの十八番と化しているものの、ファンキーなベースラインをひっさげたこの楽曲はそれらともまた違う清々しい聴き心地。
011:JASMINE「Come & Talk 2 me (feat. B.I.G.JOE)」
012:Ashley「Ghost」
013:エス・ティ・ワイ「ずるいなベイベー (feat. Zinee)」
014:Jesse×Shintaro Morimoto(SixTONES)「LOUDER」
ニュージャックスウィング・オブ・ザ・イヤーとして激しく推したい一曲。前のめりな姿勢を崩さず、おまけに色気も十分なボーカル&ラップも相まって、他の追随を許さない強烈な開放感を実現。惜しむらくは、本作がアルバム(『CITY』)の初回盤にのみ収録されている点。レアトラックにしておくにはあまりに勿体ないクオリティ。
015:レキシ「たぶんMaybe明治 feat. あ、たぎれんたろう」
016:iri「STARLIGHT」
017:THREE1989「あぁ今夜」
盆踊りとのシナジーがとにかくアツい。”ニッポンの夏”が脳裏を駆け抜けるストレートな仕様でありながら、ビートからはドメスティックとは裏腹の異国情緒も漂ってくるあたり、ジョインしたmabanuaの意匠も抜かりない効果を発揮していると確信。
018:葛谷葉子「Tokyo Tower」
019:笠原瑠斗「My Mind」
020:黒川沙良「Pulse」
021:Numbwat「Osakidesu」
022:Asilo「Talk」
自宅と思しき室内での弾き語り動画でジワジワと人気を集めてきたAsiloは、シンガーソングライター峰清のソロプロジェクト。聴覚を優しく撫でる麗かなファルセットが、アコースティック特有のプリミティブな質感ともよく合っていました。望んでいたよりも寡作な一年だったので、2023年はより潤沢なリリースを、ぜひ。