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【アルバムレビュー】倉木麻衣 『Perfect Crime』

特に2000年代初頭に爆発的な人気を誇ったBeingの誇るDIVA・倉木麻衣の2ndアルバム。大ヒットアルバム『Delicious way』の後にリリースされたシングル楽曲を収録した全13曲収録です。

収録曲は、後にシングルカットもされた人の心の闇を切り取ったシリアスなOPチューン①『PERFECT CRIME』、NHKの朝ドラ「オードリー」主題歌になった悠然とした趣を誇るミディアムスロー③『Reach for the sky』、doaのメンバーでもある徳永暁人と大野愛果のコンビで送る清清しいギターポップ④『Brand New Day』、「爽健美茶」CMソングに起用されスマッシュヒットを記録した80’sの空気を目いっぱい放つアメリカナイズ・アッパー⑤『Stand Up』、Verseでのウィスパー・ライミングが気持ちよすぎるスムース・ポップ⑥『Come on! Come on!』、彼女なりの解釈で聴き手をチア・アップする涼しげミディアム⑦『always』、悲嘆に暮れるその内容に聴き手の心も翳るJ-R&Bの権威・YOKO Black. Stoneが手がけたチキチキ系R&B⑧『What are you waiting for』、同じく石黒洋子さん関与の、倉木発R&B楽曲の中でもピカイチのクオリティを誇るペーソス十分のミッド⑨『think about』、「少年犯罪」について思うところを書き下ろしたリリックに、そして光さえ届かない深海を彷彿させるダークなトラックにひたすら胸が痛む社会派ソング⑩『冷たい海』、未だにこの位置に収録された意図が掴めないDJ GOMIによる③のRemix⑪『Reach for the sky(GOMI REMIX~Radio Edit~)』、そして繊細な歌声でボーカリストとしての存在感を見せ付ける短編ピアノバラッド⑬『The ROSE~melody in the sky~』などなど。

ポップスというフィルターを通し、R&Bをスタンダードにこなし支持を得た1stに続き、大衆性に長けた楽曲を柔軟な歌唱で活かしヒットに繋げた、日本のR&Bの規範とも言うべき作品です。ここから段々とより純然たるポップス・シンガーへとシフトチェンジする彼女ですが、俺としてはもうちょっとこの路線で頑張ってほしかったなぁ。これからのJ-R&Bを牽引してくれるかもしれない貴重な存在だっただけに、ね。

『Perfect Crime』(Amazon)

倉木麻衣『Perfect Crime』(2001/07/04)
1. PERFECT CRIME
2. Start in my life
3. Reach for the sky
4. Brand New Day
5. Stand Up
6. Come on!Come on!
7. always
8. What are you waiting for
9. think about
10. 冷たい海
11. Reach for the sky(GOMI REMIX~Radio Edit~)
12. いつかは あの空に
13. The ROSE~melody in the sky~

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