JAPANESE R&B

【アルバムレビュー】bird 『MY LOVE』

来年でデビュー10周年を迎える女性シンガー・birdのニューカバーアルバム。今尚歌い継がれている夏うたのスタンダードナンバーを中心に、彼女がカバーした楽曲が多数収録されています。

主な収録曲は、SOFFetのYoYoがプロデュースを請け負った爽やかこの上ない松田聖子のラテンカバー①『青い珊瑚礁』、同じくYoYoと藤本和則の共同プロデュースによるアコギがアクセントのブラジリアン・アレンジで送るKinKi Kidsのカバー②『ジェットコースター・ロマンス』、サーフ・ミュージックへのアプローチを図ったThe Nolansの超有名曲③『ダンシング・シスター』、ボッサの心地いいリズミックなビートが沁みる落ち着いた情緒のSMAPカバー④『セロリ』、ユーミンの不朽の名曲をペーソスを十分含んだ歌声で滑らかに歌い上げるアコースティックナンバー⑤『Hallo,My Friend』、マラカスの音色を纏った南国サウンドが聴き手に癒しを届けるスピッツの夏うたカバー⑦『青い車』、フリッパーズ・ギターの「シャーバダバダバー」というキャッチーなフレーズを放つヒット曲を彼女なりのエキゾチック・アプローチでポップに仕立てた⑨『恋とマシンガン』、井上陽水と安全地帯によるJ-POPシーンに燦然と輝くサマークラシックをホーンを用いたムーディーなアレンジのもと大らかに歌う⑩『夏の終わりのハーモニー』、そしてbirdの夏うた「BEATS」が、レゲエクルーHome GrownのTancoをサウンドプロデューサーに迎えリッチで緩いラガ調に生まれ変わった初回盤ボートラ⑪『BEATS(reggae version)』などなど。

birdのナチュラルな歌唱が映える、極上アレンジが最たる魅力である1枚です。原曲の持ち味を決して崩すことなく、瑞々しく洗練された世界観がブレンドされた楽曲ばかりなので、カバーアルバムとはいえ、聴き応えは十分にあると思います。特に①②⑦⑧あたりの楽曲は独特の疾走感が炸裂しており、聴いてるとビュンビュン風を感じることが出来る、はずです!夏のさまざまなシーンを彩ってくれること間違いなし。

『MY LOVE』(Amazon)

bird『MY LOVE』(2008/08/06)
1. 青い珊瑚礁
2. ジェットコースター・ロマンス
3. ダンシング・シスター
4. セロリ
5. Hello, My Friend
6. Point Of No Return
7. 青い車
8. サマーヌード
9. 恋とマシンガン
10. 夏の終わりのハーモニー
11. BEATS(reggae version)

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