JAPANESE R&B

DOUBLE 『Wonderful』 女帝の円熟を感じさせる3rd

昨年デビュー10周年を迎えたR&Bクイーン・DOUBLEの3rdアルバム『Wonderful』。シングル「Rollin’on」「Destiny」を含む全14曲収録です。

低音Verseが格好良すぎるタイトルチューン②『Wonderful』、神聖なウェット・トラックにスムースなコーラスが絡む③『Destiny』、忙しないユニークな譜割りに思わず踊り出しそうになるイケイケアッパー④『Souljah』、哀愁込めて歌い上げる虚ろなミッド・ブルース⑥『Betcha』、故MC・TOKONA-Xをフィーチャーした「Rollion’onとDestinyを足して2で割ったよう」な印象のフロア・バンガー⑦『Disturbance』、これまでNellyの「Air Force Ones」をはじめ、J-Kwon、Teairra Mariらを手がけてきたTrackboyzの手によるギラギラしたトラックが冴えるHIP HOPチューン⑩『Rollin’on』、米R&BシンガーToni Braxtonの1993年の大ヒットチューンをしっとりとカバーした⑪『Breathe again』、AIのオリジナル楽曲をAI自身と共にデュエット・カバーした⑫『My friend l’arpege noir mix』、仕事で疲れた男性の心を母性溢れるリリックと天賦のウィスパーボイスが癒すToby Gad関与のチル・アウトチューン⑬『Okaeri』などなど、

憎らしいまでに完成されたコーラスと一癖も二癖もあるトラックが織りなす懐の深いR&B作品です。アルバム「double」あたりまでは割と正統なR&Bを丁寧にこなしてきた印象ですが、「VISION」あたりからHIP HOPの色が強まり、今作でもその延長線上ともいえる逞しいTAKAKO嬢が多分に垣間見られるかと思います。一方でToni Braxtonのカバーである⑪や⑫といったバラードでは、従来のフェミニンさを押し出した麗しい女神っぷりも惜しげもなく晒しており、もはや非の打ち所がありません。日本を代表するR&B DIVAとして、11年目からも思い切り駆け抜けて頂きたいものです。

『Wonderful』(Amazon)

『Wonderful』(Spotify)

DOUBLE『Wonderful』(2003/11/5)
1. Welcome to the wonderful world ~Intro~
2. Wonderful
3. Destiny
4. Souljah
5. Cloudy sky ~Interlude~
6. Betcha
7. Disturbance
8. On the double
9. Everybody in the house ~Interlude~
10. Rollin’ on
11.Breathe again
12. My friend l’arpege noir mix
13. Okaeri
14. Had to

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