海外アーティストのキャラクターをモロに模倣していた同時代のディーバとは異なり、情欲尽きない女の性を日本人らしく淑やかに表現した嶋野百恵。その詩的とも取れる叙情あっての歌詞は、奥床しいトラックを数多く取り揃えたこの2ndアルバムで、何とも奇跡的な色合いを見せることに。中でも、CHEMISTRYの「PIECES OF A DREAM」などの仕事で知られる藤本和則が麗しいメロディ展開を拵えたシングル「Next Lounge」や、KOHEIを迎えた「夜明け前」で織り成される背徳の世界たるや、素晴らし過ぎるの一言。25歳(当時)という若さでここまで肉感的に感情をこぼせるアーティスト、後にも先にもそうはいるまい。
嶋野百恵『Roots』 (2000/6/21)
1. Prologue
2. Hot Glamour -Original Flava-
3. Jr.Butterfly -Original Full Mix-
4. amour after affair
5. 夜明け前
6. ためらいの糸
7. 裏窓
8. スモーク
9. asian rhythm
10. Next Lounge -Original Full Length-
11. 陽炎
12. 狂おしく あなたに… -Album Mix-
13. 西の太陽 東の野薔薇
14. Roots
15. Epilogue