JBSGROOVEが毎週お届けする新譜系レビュー&プレイリストプロジェクト、それが「JBSGROOVE WEEKLY」。日々リリースされる邦楽の中でとりわけグルーヴィーな、あるいは是が非でもチェックすべき楽曲を、JBSGROOVEならではの視点から厳選してご紹介します。また、プレイリストの内容をもとに、新着楽曲などをレビューでもピックアップ。週ごとにアップデートされるときめきと刺激をお楽しみください。
Apple Music版「JBSGROOVE WEEKLY」
<今週のピックアップ>
清水翔太「恋唄」
現在制作中というアルバムにも収録されるであろうミディアムテンポのラブソング。「花束のかわりにメロディーを」「milk tea」「416」など、彼が得意とする素朴でデリケートなサウンドを備えながら、描かれるのはそのどれとも異なる喪失の景色。<もう君を愛せないんだ>とストレートに切り出すサビをはじめ、職業作家・清水翔太の本領がズシンと胸を打つ力作。
ケツメイシ「雨のいたずら」
梅雨の時期に打って付けのしっとりとしたラヴァーズロック。バーを舞台に繰り広げられる色っぽく洒脱なストーリーは、さながら平井堅の「even if」の雨バージョンといったところ。リズムに合わせた緩やかなフロウもすこぶる上質。
Shin Sakiura「Flame (feat. MATTON)」
PEARL CENTERから、MATTONのエアリー歌声をフィーチャー。混沌とした現代を鼓舞するワードセンスに加え、ディープハウスを経由したソリッドな音遣いも癖になる、熱量高めな一曲。ちなみにShin Sakiuraは、Salaとの新曲「Together」でも当代きってのオリジネイターぶりを発揮(こちらもプレイリストも選出)。
美的計画「ピーナッツバターシークレット (feat. CLR)」
川谷絵音が様々なボーカリストを迎え楽曲プロデュースを行うプロジェクト、それが美的計画。今回参加しているCLR(クレア)とは、お笑いコンビ・ラランドのサーヤのこと。驚くことに、おかもとえみライクな美声の持ち主で、特に中音域の繊細なアウトプットに関しては下手なプロよりも秀逸。
nolens「ドーナツの穴」
もう一つ、美味しそうなタイトルの楽曲を。まさしくドーナツを用いたユニークこの上ない歌詞と、オートチューンがかったボーカルが心地よい気だるさを放つ。謎多きアーティストだが、現行シティポップのスタンダードとも取れる作風である以上、今後の動向にも期待。
mewi「Diamond」
YouTubeでも精力的に活動する女性シンガーの配信シングル第二弾は、スペーシーなサウンドワークに心揺られるバラードナンバー。線の細い歌声が、まるで流れ星のようにロマンティックなファルセットを響かせ、シンプルかつ奥ゆかしい余韻を運ぶ。