結婚・出産を経て本格的に活動を再開したYOSHIKAのニューアルバム。R&Bに打ち込んだ前作「timeless」から一転、生バンドを組んだオーガニックテイストの強い内容になっています。ちなみにCD発売は来週ですが、iTMSでは先行配信されていたので、そっちをチェックしています。
収録曲は、アカペラで神々しく幕を開ける①『はじめに』、ハープやピアノの麗しい音色に心酔必至の②『World』、裏打ちリズムが心地よいアコギ主導の癒し系ミディアム③『Swim In The Stars』、アンニュイなボーカルで歌う懐かしさも匂わせるアコースティックチューン⑤『ただそれだけのこと』、アニソンを中心に活躍する菅野よう子作曲のストリングスを取り入れたスケールあるバラード⑥『きみのなかで』、澄んだ爽やかを放つトラックの上で溌剌と歌うブリティッシュ風ポップ⑦『Trampoline』、90年代のBONNIE PINKを彷彿させるオーガニックさ全開の甘美な全英語詞ソング⑨『Can’t Be Your Friend』、中島美嘉「雪の華」などを手がけてきたヒットメイカー・松本良喜氏作の孤高の美麗さを誇るピアノバラード⑩『Touch』、そして屈託なく歌うYOSHIKAがキュートな瑞々しいジャズナンバー⑪『Beautiful Woman』などなど。
母性を込めて丹念に歌い上げるYOSHIKAから、歌い手としての確かな成長と、頼もしいまでのポテンシャルをひしひしと感じる内容でした。楽器本来の温もりある響きを尊重したバック・サウンドも、思ってたよりもずっと彼女の歌声と溶け合っていて、どれも秀逸でした。ようやく落ち着いた活動の出来るようになった彼女の今後に、あらためて注目したいと思います。
YOSHIKA『World』(2008.12.24)
1. はじめに
2. World
3. Swim In The Stars
4. In My Hand
5. ただそれだけのこと
6. きみのなかで
7. Trampoline
8. don’t let me be free
9. Can’t Be Your Friend
10. Touch(Album Version)
11. Beautiful Woman
12. I Will Always